ダイレクトボンディングとは
ダイレクトボンディング法とは
『前歯が欠けてしまった』
『すきっ歯が気になる』
『歯の形が気になる』
『虫歯になってしまった』
『金属が気になる』
『以前治療していた詰め物が変色してしまった』
というお悩みを持つ方に歯科用のレジン（プラスチック・樹脂）でお口の中で直接直していく方法です。
一般的に虫歯の治療を保険診療で行う場合、金属の詰め物（インレー）やプラスチックのレジンが使用されますが、保険診療の材料はすぐに劣化してしまい二次的な虫歯や色の変色などが起こってしまいます。
また詰め物（インレー）は型取りをして、模型上で出来上がった金属を接着する方法のため維持力を向上させる目的で、健康な歯質を大幅に削る必要があります。
ダイレクトボンディングでは、歯質と強力に接着する材料を使用することで、健康な歯質を余分に削ることなく、むし歯を削った部分に直接材料を流し込むだけで治療が完了いたします。
またダイレクトボンディングでは保険適用のコンポジットレジンと自由診療のコンポジットレジンがあります。
自由診療のコンポジットレジンは材料の制限がなく、自由診療専用の強靱で研磨性の高いマイクロハイブリッドフィラー配合コンポジットレジンを使用する事ができます。
そのため、より審美的に改善することができ、長持ちします。
ダイレクトボンディング（自費診療）の利点
・健康な歯質を極力削らずに修復できます。
・歯質と強力に接着するため保険の材料と比べるとかなり外れにくいです。
・様々なシェード（色）があるため色調が自然で目立ちません。
・詰め物が割れても補修ができます。（全て削り取る必要がありません）
・詰め物との境で虫歯になっても早期発見ができます。
・金属アレルギーになりません。
・治療自体は即日で終わります。
ダイレクトボンディングの欠点
・金属やセラミックに比べると強度は劣ります。
・少しずつ変色していきます。（保険のレジンと比べると変色しにくいです）
保険適応のレジンとの違い
従来のコンポジットレジン（保険診療）は昔からありましたが、材料の物性に問題があり、２〜３年で劣化を起こしてしまいます。また経年劣化により微小な隙間から虫歯の細菌が侵入し、２次的な虫歯になってしまうことや、色の変色も早く強度も低いことから、適応範囲に問題がありました。
しかし、近年では歯科材料の各メーカーの研究により物性が良くなり強度も研磨性も向上したコンポジットレジンが出来てきました。
その中で自費専用のコンポジットレジンもできるようになりました。
特に自費専用のコンポジットレジンにはマイクロハイブリッドフィラーが含有されており、さらに強靭で研磨性に長けたものになっています。
簡単に説明すると保険適用のコンポジットレジンより材料の劣化が少なく審美的にも綺麗にでき、変色も少ないものになっています。
（注：決して劣化しないわけではありません。）
ダイレクトボンディング治療
当医院で行う自由診療のダイレクトボンディングにおいて
①確実なう蝕（虫歯）の除去
どんなにいい素材を使っても虫歯がとり残されては意味がありません。当医院では顕微鏡（マイクロスコープ）やう蝕検知液などの補助的な道具を用いて確実にう蝕を取り除いていきます。
②ラバーダム防湿（ゴムのマスク）
コンポジットレジンを歯にしっかりと接着させるにはよく乾燥させる必要があります。お口の中には必ず唾液や場合によっては出血もあります。これらの水分は接着阻害を起こします。極力水分の排除を行うためにゴムのマスクをします。また唾液の中には色々な細菌も混ざっています。無菌下で行うことで2次的な虫歯にならないようにします。
③接着のための前処置
コンポジットレジンを接着させる上で重要な操作になります。歯の構造で接着に関するのはエナメル質（外側）と象牙質（内側）という２種類があります。当医院ではしっかりと接着させるためにエナメル質に対しての処置と象牙質に対しての処置の両方を行なっています。特にエナメル質に対してはしっかりとした処置を行わないと接着しないためエナメル質に限局した処置を行っています。
④レジンの特性を考慮した充填
専用のツールを使用してコンポジットレジンを充填していきます。また、コンポジットレジンには硬化収縮という性質があり、硬化させると微小な収縮が起こります。そのため一括で充填してしまうと収縮量が多くなりこれもまた微小漏洩の原因にもなるため、積層充填という少しずつ充填し硬化させる方法を行なっています。
⑤質感を得るための形態修正と研磨
コンポジットレジンは充填操作後の研磨が予後に大きな影響を 及ぼします。自由診療専用のコンポジットレジンの研磨性の向上もこのためであり、しっかりと研磨をすることにより2次的な虫歯の予防と変色の予防に繋がります。当医院では各歯種に合わせた研磨の道具と中仕上げ、仕上げ、最終仕上げ用の道具を使用しています。
⑥術後のメンテナンス
コンポジットレジンは変色や摩耗など必ず劣化します。ただしそれは表面の性状が劣化することであり再研磨などを行えば再び良質な状態にすることができます。また部分的なチッピング（破折）などが起こった場合でもコンポジットレジン同士は接着するのでリペアすることができます。 年代別ダイレクト
ボンディング方の適応例
１０〜２０代
初めて虫歯の治療をする歯、または2次的な虫歯になってしまった歯で歯科医院に行ったら銀歯になりますと言われた方
３０〜４０代
昔に治療した歯で金属の詰め物が入っていて、気になる方
昔に治療したプラスチックが変色して気になる方
５０〜６０代
昔に治療した歯で今はもう使われていないアマルガムという金属が入っている方
歯ぎしりや食いしばりによって歯茎との境目付近に削れが生じ知覚過敏になっている方
７０代〜
治療が必要だけど何度も通うのが大変な方
歯が削れすぎている方
全ての年代
歯の形が気になる方
すきっ歯が気になる方
適応の範囲には限りがありますが（大きな欠損、被せる必要がある歯は基本的に適応外になります）、プラスチックのコンポジットレジンという材料を用いて、ダイレクトボンディング法により即日に治療を完結することができます。
ダイレクトボンディング法に使用する材料には、保険適応のコンポジットレジンと自由診療用のコンポジットレジンがあります。
治療費
（税別）
