歯が抜けたまま放置した場合の身体への6つの悪影響
歯周病や虫歯がいつのまにか進行してしまうことがあります。
歯科医院に通った時にはかなり進行してしまって抜かなくてはいけないという場合もあります。
そんな時に1本なくなっても食事ができるからと放置してしまっていませんか?
歯を抜くことで痛みはなくなりますが、そのままの状態にしておくと様々な不具合が出てきてしまいます。
そこで今回は『歯が抜けたまま放置した場合の身体の悪影響』について詳しくご説明します。
【① 抜けた所にかみ合わせの歯が伸びてしまう】
歯は上下左右でバランスを取っています。
1本歯がなくなってしまうと、かみ合わせの歯がバランスを失って歯が伸びてしまう可能性があります。
かみ合わせの歯がどんどん伸びてしまうと、失った部分の治療が難しくなり伸びてしまった歯の神経を抜かなければならないこともあるので、失った歯は放置せず治療をしましょう。
【② かみ合わせが悪くなる】
歯を抜けたままにしておくと、隣の歯に傾いていてしまいます。
そうすると、かみ合わせが悪くなりお口のバランスが崩れてきてしまいます。
1本歯がないことで他の歯に負担がかかってしまうのです。
また、歯が斜めになってしまうと歯磨きがしにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。
【③ 歯並びが悪くなる】
かみ合わせが悪くなってしまうと少しずつ歯が動いて歯並びが悪くなってしまいます。
歯並びが悪くなってしまうと見た目も良い印象を与えませんし、汚れが除去しにくいので歯磨きもしにくくなってしまいます。
歯並びが悪くなってしまうと自分では改善することが出来ないので矯正治療が必要になってきてしまいます。
そうすると期間も費用もかかってしまうので抜けた歯は早めの治療してあげましょう。
【④ かむ力が弱くなってしまう】
かみ合わせが悪くなってしまうとしっかりとかむことが難しくなってしまいます。
かむことは唾液の分泌を促すのですが、しっかりかめないことで唾液の量が減少してしまいます。
唾液は汚れを流す『自浄作用』や唾液があることで虫歯菌や歯周病菌の繁殖しにくい環境にするなどお口の中にメリットがありますが、唾液が減少してしまうことでお口の中の環境が悪くなってしまうのです。
またかむことで脳に刺激を与えているのですが、しっかりとかむことが出来なくなることで『認知症』のリスクを増やしてしまうのです。
またしっかりとかむことが出来ないと胃腸にも負担を与えてしまうおそれがあります。
【⑤ 骨が減少してしまう】
歯の根があって食事をすることで、骨にかむ刺激が伝わります。
歯の根がない状態が続いてしまいと刺激がなくなり、骨が少しずつ減少してしまうのです。
減少してしまった骨は自分で治すことは出来ません。
インプラント治療の時に骨移植を行うこともありますが、できる歯科医院も限られていますし、費用もかかってしまいます。
できるだけ骨を減少させない様にしていきましょう。
【⑥ 顏が老けて見えてしまう】
かむ力が衰えてしまうとお口の周りの筋肉も衰えてしまいます。
歯がないことで顏の輪郭が変わってしまったり、口元が老けてしまうことがあるので早めに治療しましょう。
【歯を失った時の治療】
1 インプラント治療
歯を失った時に人工歯根を埋め込んでその上に被せ物をする治療です。
〈メリット〉
・他の歯を傷つけること無くその部分だけで治療することができます。
・セラミックの被せ物を選ぶことができるので、透明感があり自然な白い歯を手に入れることができます。
・固定式なので、しっかりとかんで食事することが出来ます。
〈デメリット〉
・ほとんどの場合は保険外の治療なので、費用が高くなってしまうことがあります。
・外科手術を行うので、骨が定着するまでの期間など治療期間が長くなってしまうことがあります。
2 ブリッジ
歯を失ってしまった所をカバーするために、左右の歯を削って左右の歯を土台にして橋渡しする治療です。
〈メリット〉
・保険の中で治療することができるので、比較的安く治療することが出来ます。
・固定式なので天然歯と変わらないかみ心地で食事することが出来ます。
〈デメリット〉
・左右の歯を削ってしまうので左右の歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。
3 入れ歯
歯を失った所をカバーして人工歯をはめていきます。
失った本数が少ない場合には、他の歯にばねをかけて使用します。
〈メリット〉
・どの様なお口の状態でも対応することが出来ます。
・治療期間が比較的短期間で済みます。
・保険の中で対応することができるので、比較的安く治療することが出来ます。
〈デメリット〉
・取り外し式なので、固定式に比べると安定感があまりありません。
【まとめ】
歯が無くなってしまうと1本でもバランスが崩れてしまいます。
長い期間そのままにしてしまうことで様々なデメリットが出てきてしまいます。
食事する時に問題ないからとそのままにせず、早めに治療してあげましょう。