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インプラント手術をする時の3つリスク

インプラント手術の際の3つリスクとは

注意喚起のイメージ写真
歯を失った時の選択肢として『インプラント』があります。

他の歯を傷つけることがなく、単独で治療することができるのでメリットの多い治療ですが不安やリスクを感じている人も少なくないのではないでしょうか?

インプラントの治療をする前にどの様なリスクがあるか知った上で治療をすると、納得して治療を受けることが出来ます。

そこで今回はインプラントの3つのリスクについて詳しくご説明します。

 

1、お口の状態や全身状態によっては適応でない場合もある】

インプラント手術は誰でも受けることができるわけではありません。

お口の状態を改善してコントロールすることで手術ができる場合と、絶対的に手術が出来ない場合があります。

無理に治療してしまうと、インプラントの定着が悪くなったり、インプラントの失敗に繋がってしまうこともあります。

 

〈治療を避けた方が良い場合〉

・重度糖尿病の方

糖尿病が進行してしまうと、免疫機能が低下して歯周病を引き起こしやすくなってしまいます。

また、インプラントが骨と定着する際の『骨吸収』が多くなりすぎてしまい、インプラントが定着せず、グラグラしたり、ひどくなると脱落してしまう場合もあります。

糖尿病の人でも血糖をコントロールすることができて、歯周病と同じ様なインプラント周囲炎にならない様にお口を清潔に保つことができると治療することが出来ます。

 

・放射線治療をしている方

特に顎に放射線治療をしている方は、外科手術は避けた方が良いとされています。

放射線治療中は唾液が減少してしまい、お口の中の環境が悪くなってしまう場合があるほか、免疫力も低下しているのでインプラント治療は避けた方が良いとされています。

 

〈お口の状態が改善すれば治療できる方〉

・骨の量が足りない方

インプラントを支える骨が少なくなってしまっていると、インプラント手術が難しくなってしまいます。

そのままでは治療することができませんが、『GBR法』や『サイナスリフト』など再生療法で骨を増やしてからインプラントすることは可能です。

 

・歯周病で汚れが多い方

インプラント治療をしても、汚れがついたままになってしまうと、歯周病にと同じく『インプラント周囲炎』になってしまうことがあります。

そのため、インプラント治療する方はお口の汚れをコントロールすることが必要です。

歯周病で汚れが多い方は、まず歯周病の治療をして、安定した状態を保ち毎日のセルフケアで汚れをしっかり落とせる様にできるとインプラント治療を受けることが出来ます。

 

・噛み合わせに不安がある方

歯ぎしりや強い食いしばりがある方は、噛み合う歯に負担をかけてしまいます。

特にインプラントは天然歯に比べて、歯根膜がないので、骨に対してクッション性がなく、ダイレクトに力が加わってしまいます。

噛み合わせを調整したり、力がかからない様にマウスピースを使用するなどの工夫をしてインプラント治療をすることができます。

 

2、手術のリスク】

インプラント手術は外科手術なので、しっかりと清潔に保ちながら行う必要がありますが、1本のインプラント手術の場合には、親知らずを抜歯する程度のことが多く、ほとんどの場合問題なく行うことが出来ます。

ごくまれに血管を傷つけてしまい、出血が多くなってしまうことや神経を傷つけてしまって麻痺が残ってしまう可能性もゼロではありませんが、手術前にしっかりと精密な検査をして血管や神経の位置を確認することで防ぐことができます。

 

【3、メインテナンス不足で寿命が短くなることがある】

インプラント手術後は定期的にメインテナンスをする必要があります。

これは、お口の噛み合わせに不具合が起きてしまった場合に、インプラントは天然歯に比べてクッション性がないので、インプラントに負担がかかってしまうことを防いで、噛み合わせをチェックするためです。

またインプラントの周りに汚れがついたままになってしまうと、インプラント周囲炎になってしまい、インプラントの定着が悪くなってしまうので、セルフケアで汚れが落とせているか確認して、足りない場合にはクリーニングで汚れを落としていきます。

 

そして、セルフケアが足りない場合には、汚れがついている所を把握してもらい、ケア方法をお伝えして、自宅でケアをすることができる様に『ブラッシング指導』していきます。

 

この様にインプラントは定期的なメインテナンスが必要で、メインテナンスを怠ってしまうと寿命を縮めてしまうリスクがあります。

 

【まとめ】

インプラントはメリットの多い治療ですが、お口の状態や全身の状態によっては治療を控えた方が良い場合があります。

ただ、お口の状態が改善するとインプラント治療をすることができる場合もあるので、インプラント治療を受けたいと思った場合にはまずカウンセリングをすることをおススメしています。

インプラントのリスクを理解して、インプラント治療を検討してみてくださいね。

  • -この記事を監修した歯科医-

    くろさわ歯科医院 副院長 前田 昌孝

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