インプラントの平均寿命
インプラントは治療後もしっかりとメインテナンスをして、ケアをすると長く使用する事が出来る治療法です。
ただインプラントもお口の中に環境によって寿命が変わってきてしまうのです。
それではインプラントがダメになってしまう原因はどの様な事なのでしょうか?
せっかく治療したインプラントを長持ちさせるにはどの様な事に気を付けたら良いか詳しくご説明します。
【インプラントの平均寿命とは?】
インプラントを治療して、その後10年以上使用する事が出来た患者さんは9割を超えると言われています。
また、インプラント治療を初めて行った患者さんは、無くなるまでの40年程度ずっと使用する事が出来たという症例もあります。
この様にしっかりとケアをしてあげて、お口の中の環境を整えてあげる事で長い期間使用する事が可能な治療法になっています。
そして、メインテナンスをしっかりする事が条件になっていますが、10年保証がついている所もあります。
【ダメになってしまう原因とは?】
インプラントがダメになってしまう大きな原因は『インプラント周囲炎』です。
インプラント周囲炎になってしまう多い原因は、インプラントと歯ぐきの間に汚れがついてしまって炎症を起こしてしまう事です。
インプラント周囲炎がひどくなってしまうと、骨が痩せてしまう原因になってしまい、インプラントの支えが少なくなってしまいます。
これは天然の歯の歯周病と同じで、骨が痩せてしまって支えが無くなり、ひどくなってくるとグラグラしたり抜けてきてしまうのです。
インプラント周囲炎や歯周病は虫歯に比べて、自覚症状が少なく、その分進行が進んでしまう病気です。
自分では気づきにくいので、歯科医院で定期的にチェックする事がとても大切になってきます。
【インプラントの寿命を延ばすには?】
ポイント① 自宅でのしっかりとしたケア
インプラントの寿命を延ばすには、汚れがついていない環境を維持する事が大切になってきます。
それは毎日の歯磨きをしっかりと行う事です。
特に、インプラントと歯ぐきの境目に汚れがつくのが良くないので、お口の状態に合わせて歯ブラシだけでは無く、歯間ブラシやタフトブラシなどの補助的な清掃用具も使用すると良いでしょう。
患者さんのお口の状態に合わせて、歯科衛生士がしっかりとブラッシングの仕方を教えてくれるので、毎日実践する事でインプラントの寿命を延ばす事につながっていきます。
ポイント② 歯科医院で定期的にメインテナンス
汚れがつきやすい場所や苦手な場所は、どうしても取り残してしまう事があります。
ご自身で難しい部分については歯科医院でクリーニングしますし、苦手な部分のブラッシングの方法を歯科医院で聞く事が出来るので、汚れがつく部分の改善をしていく事ができます。
また噛み合わせもチェックして、インプラントに負担がかかっていないか確認していきます。
強く当たっている様だったら、被せ物を調整していく事が出来ます。
そして、自宅での食いしばりが強い様だったら、負担がかからない様にマウスピースを作るなどインプラントが無理ない状態で使える様にしていきます。
③喫煙を控える
インプラントにとって喫煙はハイリスクになります。
たばこのニコチンは免疫力を低下させて、炎症を起こしやすくしてします。
またニコチンによって血管が収縮して血流が悪くなってしまいます。
そうすると、骨や周りの組織に酸素が行き届かなくなってしまって、インプラントと骨がしっかり結合しない状態になってしまうのです。
そして喫煙する事で唾液の量が少なくなってしまい、細菌の繁殖しやすい環境になってしまいます。
そうなるとインプラント周囲炎になりやすい環境になってしまうのです。
この様なリスクを避ける為に、インプラントを長持ちさせる為には喫煙を控える事をおススメしています。
④信頼できるメーカーのインプラントを選ぶ事
日本国内だけでも約30種類のインプラントメーカーが流通していると言われています。
世界でも一般的に使用されているインプラントメーカーは安全性も高く安心して治療する事が出来ると言えます。
また転居などでかかりつけの歯科医院に通う事が出来なくなってしまった場合にも、一般的に普及しているインプラントメーカーでは他の歯科医院でも対応してくれるメリットがあります。
珍しいインプラントメーカーだと、器具が違い、中を確認したりする事が出来ない場合もあるので、注意が必要です。
【まとめ】
インプラントは歯を失ってしまった際にはとてもメリットが多い治療です。
お口の中のケアをしっかりとして歯科医院でメインテナンスをする事で長い期間快適に使用する事が出来ます。
お口の中のケアをしっかりとする事はインプラントにもメリットがありますが、他の歯も綺麗な状態を保つ事が出来るのでメリットがあります。
インプラントの寿命は使う人のお口の環境によって大きく左右されます。
お口の中の環境を整えてインプラントを長持ちさせてくださいね。