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インプラントとアイコスの関係とは?

インプラントとアイコスの関係

アイコスの写真
タバコが健康に引き起こす被害は様々と言われています。
最近ではタバコに変わって、次世代タバコとして加熱式のタバコのアイコスという商品が出ています。
インプラントや歯周病の患者さんは特に禁煙する事が望ましいのですが、アイコスはどうなのでしょうか?

ここではインプラント治療とアイコスの関係について詳しくご説明します。

 

【アイコスとは?】

『アイコス』とは加熱式タバコです。
電子の力を使いますが、厳密には電子タバコではありません。

日本では電子タバコとはさまざまな風味のリキッドを水蒸気化して吸い込むのですが、ニコチンは含まれていないのです。
それに対して『アイコス』はタバコの葉をペースト状にして、それを加熱する事によって蒸気を発生させるのでニコチンが含まれています。

タバコを吸いたくなるのは、ニコチン摂取の為と言われているので、喫煙者にとってニコチンが含まれている点は大きいと言えます。

〈ニコチン数の表示が無い〉

アイコスには通常のタバコの様にニコチン数の表示がありません。
なぜニコチン数の表示が無いのでしょうか?

理由① 歴史が少なく、基準が無い。

まだ基準となるものが無く、ニコチン数は表示されていません。
ニコチンは含まれていますがどの位か分からないので不安が残ります。

理由② 記載の義務が無い。

販売元のフィリップモリス社では把握している事が考えられますが、測定方法もまだ明確に決まっていないですし、記載義務のないので記載が無い事が考えられます。

〈メリット〉

タバコの様に燃やさないので副流煙の発生がほとんどありません。
健康被害としてタバコを燃やす時のタールが問題とされていますが、問題とされている有害な物質の9割をカットする事が出来ます。

そして火を使わないで使用する事ができるので、火に関する危険性はかなり少なくなります。
タバコのデメリットとして火のもとで火事の危険性がある事があげられます。
アイコスはこのデメリットがほとんど無いのです。

【アイコスの注意点】

アイコスにする事によって、タバコに比べて着色が付きにくくなり、見た目にはお口の対する影響が無くなったと勘違いをする方がいらっしゃいます。

完全に健康になったわけでは無いので注意が必要です。

【タバコのリスク】

リスク① ニコチンの血管収縮作用

タバコの煙に含まれる『一酸化炭素』は色々な組織に酸素を運ぶ事を妨げますし、『ニコチン』
の血管収縮作用で血流が悪くなります。
このことで傷の治りが遅くなります。
そして歯ぐきが黒ずんでしまう原因にもなってしまいます。
インプラントの場合には酸素が十分に行き渡らない事で定着が遅れてしまったり、定着しないリスクが増えてしまったりします。

リスク② 唾液の分泌量の低下

唾液が出る事によって汚れを落とす自浄作用があります。
唾液の分泌が少なくなってしまうと汚れが着きやすい環境になってしまうと言えます。
インプラント周囲炎の大きな原因は汚れなので、インプラント周囲炎のリスクを高めてしまいます。

リスク③ 体に対する負担

タバコはお口の中だけでは無く、全身状態にも深く関わってきます。
発がん性の物質が含まれている事も分かっており、肺がんや喉頭がんなどのリスクが吸わない人に比べて高くなります。

また生活習慣病と言われる『糖尿病』『心筋梗塞』『脳梗塞』は喫煙が悪影響をもたらして悪化させる事が知られています。

【インプラントとアイコスの関係】

アイコスはタールなどの有害な物質を9割カットする事は出来ますが、ニコチンを含んでいます。

有害な物質は少なくなっているので、リスクは少なくなる可能性がありますが、やはりニコチンは悪影響をもたらす物質なので、使用しない事が望ましいと言えます。

このニコチンはタバコのリスクと同様にインプラントやお口の中に悪影響をもたらします。
インプラントに対しては禁煙をする事が望ましいので、同様にアイコスをおススメはしません。

ただ、タールはタバコの着色に深く関わりがあります。
着色の汚れがついてしまうとその上に更に汚れがつきやすい環境になって歯石が付きやすくなってしまいます。
インプラント周囲炎の大きな原因は汚れなので、タールがかなり減少する事は通常のタバコに比べてではありますが、汚れが着きにくい事はあります。

したがって、タバコがどうしてもやめられない時の代用品として、数を決めて禁煙に向かって少しずつ減らしていく過程で使用するのであれば、普通のタバコを使用するより、周りの人への配慮もあるものではあります。

【インプラントとアイコスの関係まとめ】

『タバコは百害あって一利なし。』と言われています。
習慣になっている事をいきなりやめるのも大変ですが、インプラント治療をするなら特に、本数を徐々に減らしたり、禁煙外来などを利用してタバコを止める事をおススメします。

またアイコスなら良いという事では無いので、出来るだけ止める様にする事をおススメします。
インプラント治療をして長持ちさせる為には禁煙は不可欠と言えます。

  • -この記事を監修した歯科医-

    くろさわ歯科医院 副院長 前田 昌孝

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