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インプラントの失敗!?トラブルになったらどうする?

インプラントで失敗してしまった時の対処法

落ち込んでいる男性のイラスト
インプラントはしっかりと噛む事が出来る様になり、審美的にも優れている治療なので、歯を失った時の治療法として選択されるようになってきました。

広く治療する事が出来る環境になってきたのですが、歯科医師の技術や治療後のケアやメインテナンスなどの条件によってはトラブルになってしまう事もあります。

せっかくインプラント治療をして噛む事が出来る様になったら、長く良い状態で使用したいですよね。

それでは、インプラントでトラブルを回避するにはどの様にしたら良いのかご説明します。

【インプラントが骨と結合しない】

インプラントは骨の中にインプラントを埋め込んで、その上に人工歯を作製していく治療です。

通常、骨の中に埋め込んでから3か月~6か月の定着期間をおきますが、インプラントが骨と結合しないと、骨と定着せずグラグラしたり、脱落してきたりしてきます。

〈考えられる原因〉
・骨が硬すぎる部分にインプラントを埋入してしまった。

骨が硬いと支えがあるのでメリットになる様に思いますが、硬すぎる骨は血流が良く無く、インプラントの定着があまり良く無い事があります。

・骨が柔らかすぎる所にインプラントを埋入してしまった。

骨が少なくなってしまったり、柔らかすぎる場合には骨を増やす技術を使って治療をしたりしますが、そのままインプラントを埋め込んでしまうと定着しない原因になってしまいます。

・骨火傷してしまった

通常インプラントを埋め込む際に、骨にドリルをする時は生理食塩水などで冷やしながら削っていきますが、うまく冷やす事が出来ない場合や硬すぎる骨を無理に削ってしまうと骨に熱を生じて骨が火傷した状態になってしまいます。
この場合には骨と結合せずに痛みを伴ってしまいます。

〈インプラントと結合しない事を回避するには?〉
事前にしっかりと検査をする事が大切です。
歯科用のレントゲンだけでは無く、歯科用CTを撮影して立体的に骨の状態がどの様になっているか確認して治療していく事が大切です。

またコンピューターでCT画像を取り込んで、骨に対してインプラントの位置はどこに埋入すると良いか診断する事が出来る画像ソフトでシュミュレーション出来るとより安心です。

【インプラント埋入時のトラブル】

インプラントを埋入してしびれや大量の出血をする事がまれに起こる事があります。
これらは、動脈を損傷したり血管を圧迫したりする事で起こりえるトラブルです。

骨に穴を開けていく際に動脈を損傷してしまったり、埋入する位置が誤っていて血管を圧迫して麻痺などが起こる場合があります。

この場合には神経を修復する手術が必要になったり、後遺症が残ってしまう事もあります。

〈インプラント埋入時のトラブルを回避するには?〉

事前に作製したガイドを使用してインプラントの位置を確認する。
CT画像を取り込んでインプラントの位置を決定してテンプレートを作るので、細かな位置まで正確に確認する事が出来ます。

【人工歯が破損する・外れる】

〈考えられる原因〉
・インプラントと人工歯を結合するアバットメントと呼ばれる部分が緩んでいる。

セメントでつけている場合には、浮いてきていないか、セメントの取り残しが無いかを確認する事が大切です。
ねじ式の場合には『ねじ』を締めてあげる事で解決します。

・噛み合わせが強すぎる。

インプラントは天然の歯に比べて歯根膜というクッションの役割をする部分がありません。
その分インプラントにも人工歯にも負担がかからない様な噛み合わせをする事が大切です。
噛み合わせが強すぎると人工歯が欠けてしまったり、破損する原因になってしまいます。

〈人工歯は破損する・外れる事を回避するには?〉

噛み合わせを確認したり、外れそうな事を確認するのには定期的なメインテナンスをしっかりと受ける事が大切です。
定期的にチェックする事で、何か起こる前に確認して、ねじや人工歯のセメントが取れそうな場合にはしっかりとつけなおす事が出来ます。

またメインテナンスをする事で汚れが残っていないか確認する事も出来ます。
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病と同じ症状になるインプラント周囲炎にはなります。

その大きな原因である汚れを除去してあげる事は、インプラントを良い状態で長持ちさせる為にはとても大切です。

不具合がないかチェックしていく事と、インプラント周囲炎の予防の為にクリーニングをしてお口の中をキレイな状態で保てる様にしていきます。

【インプラントで失敗してしまった時の対処法まとめ】

インプラントのトラブルを回避するには、歯科医院選びの際にしっかり検査をしてくれるのか、またどの様な治療になるのか確認する事が大切です。

またある程度インプラントとはどの様なものか患者さんが把握しておく事で、良い歯科医院を選ぶ事も出来ます。

インプラント治療は人工歯を被せたら終わりという事では無く、長持ちさせる為にメインテナンスも必要です。

しっかりとケアをする事によってインプラントのトラブルを回避する事もできます。

  • -この記事を監修した歯科医-

    くろさわ歯科医院 副院長 前田 昌孝

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