インプラントを長持ちさせる為に重要なメインテナンス
インプラント手術は人工歯の被せ物をつけたら終わりと思う方も多いと思います。
実はインプラントを長持ちさせるにはメインテナンスが必要です。
メインテナンスとは定期的に歯科医院に通う事です。
では、歯科のメインテナンスとはどの様な事をするのでしょうか?
インプラントを良い状態で使い続ける為に必要なメインテナンスの重要性についてまとめてみました。
【インプラントの重要性】
インプラント手術をして重要になってくるのが、歯科医院で定期的にチェックするメインテナンスです。
天然の歯は汚れがついたままになっていると、歯肉の炎症を起こして歯周炎になってしまいます。
歯周炎はひどくなってくると骨が痩せてしまう原因になってしまい、歯がグラグラしたり、最終的には抜けてしまう原因になってしまいます。
それと同様に、インプラントも汚れがついたままの状態になっているとインプラント周囲炎になってしまい、骨が痩せてしまう原因になってしまいます。
骨が痩せてしまうと、インプラントの支えが少ない状態になってしまうので、インプラントがグラグラしてきたり、ひどくなると抜けてきてしまいます。
その様な状態になる事を防ぐ為に、定期的に歯科医院でチェックして、自宅でのケア方法が適切になっているか確認し、出来ていない部分はブラッシングの方法を伝えていきます。
また、汚れがついた部分は歯科医院の機械でしっかり除去していきます。
【インプラント周囲炎の大きな原因】
- 定期的な検診を受けていない事。
- 自宅でのケアの方法が足りなかったり、間違っている。
【メインテナンスではどの様な事をするのか?】
チェック① レントゲン撮影
レントゲンを撮影して、骨の状態やインプラントの状態を見た目だけでなく、チェックしていきます。
この時インプラントの部分はもちろんですが、全体的にお口の状態をチェックしていきます。
チェック② 噛み合わせの確認
インプラントはインプラント自体に負担がかからない様に、噛み合わせがとても大切になってきます。
色のついた紙を噛んで、噛み合わせが強くなりすぎていないか確認して必要があれば、被せものを削って調整していきます。
チェック③ お口全体の確認、歯肉や歯の確認
歯や歯肉の状態を確認して炎症が無いか、歯に汚れがついていないか確認していきます。
また、インプラントの状態をレントゲンだけでは無く、中の状態を確認する為に外してチェックする事もあります。
チェック④ 歯のクリーニング
歯のクリーニングをする事で汚れを取る事はもちろん、つるつるした状態になるので、汚れがつきにくい環境になります。
クリーニングする事によってインプラント周囲炎になる事を防ぐ様にしていきます。
チェック⑤ ブラッシング指導
歯科医院のクリーニングも大切ですが、キレイになった状態を保つためには自宅でのケアも大切になってきます。
適切な歯ブラシを使って、どの様にブラッシングしていったら良いか、必要があれば歯間ブラシなどの使い方もお伝えしていきます。
【メインテナンスの間隔】
では、メインテナンスはどの程度のタイミングでいく事が望ましいのでしょうか?
これはお口の状態によって個人差がありますが、3か月程度~6か月程度で確認させてもらうのが一般的です。
最初は1か月で確認させてもらったり、インプラントの状態が良好でお口の中の汚れもほとんどついていない状態だと、6か月程度とその時の患者さんの環境で先生が期間を決めていくことが多いです。
先の予定が分からず予定が立てにくい場合で忘れそうな時でも、歯科医院からはがきを送付させて頂く事が多いです。
最近ではメールで定期検診のお知らせを送ってくれる所も出てきています。
【補償の条件】
インプラントは患者さんに安心して治療してもらう為に5年保証や10年保証を設けている所が増えてきています。
ただその条件に定期的にメインテナンスを受けてくださいという条件が付いている事があります。
インプラント手術を受けて被せ物が入って終わりという形で歯科医院に通わず、インプラントに不具合が起きてしまって補償を利用しようとしても、補償の対象にならなくなってしまうので注意が必要です。
定期的にメインテナンスをする事で、不具合が起きる事を未然に防ぐ事が出来ますし、何かあった場合にも補償を受ける事が出来るので、メインテナンスはしっかり受けましょう。
日本では痛みが出てから歯科医院に行くという事が多いですが、海外では定期的に歯科医院に通って良い状態を保つ予防歯科が一般的です。
インプラント手術をして、しっかりと噛む事が出来る環境が出来たら、何か起きてから歯科医院に行くのではなく、定期的に確認してインプラントを良い状態で長持ちさせる為にメインテナンスを受けていきましょう。
歯を失った原因が歯周病の人は特に、お口の状態の改善が必要になってくるので、インプラントでも同じことを繰り返さない様にしっかりとケアしていく事をおすすめします。